仮面ライダージオウ Over Quartzer 感想(ネタバレ)

おはようございます。 夏の夕暮れの過ぎ去ってる感好き。

 

お盆前にどうしても見ておきたい映画があり、急遽、急遽というほどでもないですが、見に行って参りました。その名も仮面ライダージオウ Over Quartzer。これまでの映画の感想はどれも洋画の名作とかばっかりだったけど、邦画も見ないわけじゃないんです。ただ、あんまり積極的に見たい邦画が見つからないだけ。仮面ライダーの映画は、盆明けくらいに見ようかと思ってましたが、お盆を過ぎたら上映してるか怪しいぞと忠告を受け、慌てて映画館に駆け付けたというわけです。映画を見たという報告は、ネタバレがあるということを示します。まだ上映中の映画なので見てない方はご注意ください。

夏休みだけあって、田舎の映画館でも結構混んでました。同じ時間帯にワンピースを上映してたのですが、ほとんどの客がワンピースに吸われていってましたね。ジオウの映画は、公開されてある程度経ってるから客入りも少なければ箱も小さかった。おかげで、変な位置に席を取ってしまいました。

 

さっさと本編の話に入れと言われそうですね。仮面ライダーと戦隊ヒーローは、大体ワンセットで劇場版になるので、必然的に騎士竜戦隊リュウソウジャーも見ることになります。申し訳ないことに、リュウソウジャー本編はほとんど見てないのですが、劇場版で見た感想をちょっとばかし話しておきます。

本編より気持ち長めの30分が持ち時間になっていることから、話のスケールに対してテンポの良さが尋常ではありません。地球存亡の危機が30分以内に解決してしまうとは…。しかも、時空を飛び越えて過去にタイムスリップもしてるのに、それも全てマルっと解決します。これにはなかなかビックリしちゃいました。

最近の巨大化戦闘は、なかなか動くもんですね。本編もこれくらい動くのか、それとも劇場版補正なのかは分かりませんが、過去の記憶以上に軽快な動きにもビックリ。通常の戦闘も、各キャラで動きが違うところが感じられていいですね。

悪役の見た目がシンプルに強そうで好印象。しかし、尺の都合で意志が弱すぎる…。そして改心も早い…! 隕石が来るからってやけになってたのかな。ヴァルマの攻撃がカッコいいの多くて良かった。特に、地面に雷バチバチさせるやつは見た目がいい。先制攻撃とかに使ってたけど、あれ全く当たってなかったね。

戦隊シリーズといえば、名乗りです。初めて、リュウソウジャーの名乗りを見たわけですが、いや~カッコいい。詳しくは知りませんが、騎士に名乗りがハマってて最高。腰に手を当てて、剣を構えるのも人数がいるから映えます。

映画と関係ないんですけどびっくりしたことがあって、エンディングで映画を見てた子供が踊りだしたんですよ! あれ実在したんですね。都市伝説だと思ってました。場内は人も少なかったので、親もあんまり強くは止めなかったようです。マジで踊ってる…と思って、私は一人、感動に打ち震えておりました。

 

さて、Over Quartzerの感想に移ります。ジオウの方は本編を見てます。本当は、本編終わってから本作を見たかったですけど、ファミリー受けのことを考えると夏になっちゃうよね。 

本編でやらなかったドライブ編だと思ったら別にそうでもなかった。でも、剛の変身が見れたのはよかったな~。マッハかっこいいですよね~。初対面の相手にも頭下げて協力を請う剛の人の好さよ。クリム・スタインベルト役のクリス・ペプラー明智光秀の子孫だから、戦国時代なんじゃないかという風の噂で聞いたけど、明智光秀は出てこなかったなあ。織田信長が結構ノリの軽いキャラになってるのは、自分たちが勝手にイメージを作り上げてるからだっていう解釈は大いにありですね。だからって、現代で女体化させられたり、ゲームの敵キャラにされたりと大変なことになってるのは信長公的にどうなんでしょう。タイムスリップしたら聞いてみたい。あと、牛三が妙にやかましいのは忍びとのギャップを狙ってるってことでいいんですかね。もっと静かにせぬか! と思う時が何回かありました。

 

中盤くらいでクォーツァーが出てきて、ソウゴとの対立が表面化します。「お前たちの平成って…醜くないか?」のセリフを聞いた時、無駄にテンションが上がってしまった。このセリフ面白くないですか。何故か分からないけどめちゃくちゃ好きなんですよね。

バールクス、ゾンジス、ザモナスの三人は、過去作のライダーがモチーフになってるのは何となく分かってましたが、地味にバールクスの元ネタが映画を見るまで分からなかったという。金の裏に隠された深緑の装甲と、光輝くリボルケインを見ればBLACK RXだと気付けたはずなのに…悔しい。意外とバールクスって名前がピンとこなかった。ゾンジスは、JとZOと真かな。脱いだあとのゾンジスは、真っぽさが増してる感じがしました。ザモナスは、まあアマゾンズですよね。見た目は、いろいろ混ざってるけど名前がやたら分かりやすい。アマゾンズも見ないとな~。

過去作のライダーを見てないのがほとんど(BLACK RXは全部見た)なので、どのアクションが再現されてるのかあんまり分からなくて力の無さを思い知らされました。俺は無力だ…。なんとなく分かるのが、ザモナスの変身で火が広がるとこくらい。バールクスのリボルケインを突き刺すやつ見てあぁ~ってなってしまった。やっぱりバイオライダー強すぎますよね。しかも巨大化するのずる過ぎる。あんなに強くても映画上倒される運命にあるの悲しい。バリアを平成ライダーキックで蹴破って平成の字にするの面白すぎるでしょ。平成アンチおじさんが、平成を持ちながら倒れていく絵面ほんと好き。映画館だから笑うに笑えないし困った困った。そんな倒し方ある?

 

ソウゴがオーマジオウに諭されて王になる決意を確かめるシーンが良い。とにかく良い。過去の意思は嘘では欺けないってこういうことか…。オーマフォームもかっこいいし強いし最高です。本編では、オーマジオウどうなっちゃうんでしょうね。ゲイツもウォズも、結局ソウゴに感化されて王として認めたし、映画の世界線ではソウゴが最高最善の王として君臨し続けると思うと、オーマジオウも少しは救われるのかな。

 

仮面ノリダーが出てくるところは、驚きましたがなかなかいい役でしたね。本当の仮面ライダーじゃないからこそ、選ばれた仮面ライダーは頑張ろうみたいなことを言ってたっけな。他にも、仮面ライダーブレン、斬月カチドキアームズ、ゴライダーや仮面ライダーGまで出るとは思いもしませんでした。ブレンってあんな感じの戦い方だったんですね。めちゃくちゃ想像通りじゃん。あ、あと仮面ライダークウガの漫画が飛び出して攻撃するのは流石にビックリした。ああいうのもできるのか。個人的に、仮面ライダーGが出てきて嬉しかったですね。平成というくくりだけでここまでやるとは…。なかなかの大盤振る舞いでした。

 

映画冒頭とラストに出てきたゼロワンによって、改めて令和に変わるんだなって実感が湧いてきました。もう変わったんだけどね。まだ軽い感じの声だけど、ゼロワンも終盤になればドスの聞いた声出すようになるんだろうな…。フォームチェンジ? する時の、素体の顔が見えてるのが若干不気味だった。ほんとに仮面って感じの見た目してますよね。ゼロワンも楽しみです。

ラストに冬映画の告知で終わりと。あると思った。そう簡単にさっくり世代交代が完了するわけないのが仮面ライダーですからね。これもまた楽しみにしておきましょう。

 

長くなりましたが、これにて劇場版 騎士竜戦隊リュウソウジャー&仮面ライダージオウ の感想を終わります。夏映画ってこともあってか勢いのある作品でしたね。バールクスの平成掲げて倒れるの画像欲しすぎる。上映終わる前に見れてよかった。それじゃ、私は醜い平成の世を修正してきますので、さようなら。

 

今日のご飯 バターチキンカレー

流れるままに

おはようございます。買い物終わって帰る時が一番暑い。

 

うだるような暑さが続いておりますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。私は、作曲練習などをして過ごしておりました。といっても、今日のやつはいつもと少し違います。これまで作ったものたちを逆再生したり、細かく分けたりして新たな曲を作りました。作曲練習を始める前にも似たようなことをしたのですが、その時よりもそれっぽく作ることができた気がしますね。次の曲は、しっかりコードを考えながらやっていきたい。コードから逃げてるといつまで経っても使えないと思うので、これこそ練習を重ねるべきですよね。私は、そう信じている。

思ったより実家に帰る日が近くて驚き。実家から帰った後もいろいろイベントが待ち構えています。来週、再来週あたりは、ちょっと慌ただしい週になりそう。流れが大きく崩れてしまいますね。映画やら耳コピやらは、その時の雰囲気を見て何をするか決めていきましょう。すでに、明日の見る映画も予定を変更しています。同じ流れに則って過ごすのもいいですが、自由に過ごしてみるのも悪くないかもしれません。そう思えるように、未来の自分が上手い事動いてくれると願います。明日のことは、明日の自分に任せておけばよい。じゃ、おやすみなさい。

 

今日のご飯 めっちゃ辛い麺のやつ(辛すぎてまともな食事にならなかった)

WEAK! WEAK!

おはようございます。電気代の高さに季節を見出す者。

 

昨日分の更新がめちゃくちゃ遅れて、あやうく連続更新記録が途絶えるとこでした。危ない危ない。本を読み終えた直後に友人からゲームの誘いが来て、解散したあとすぐ寝ちゃったんですよね。ここ最近は長い時間ゲームしなかったから、思った以上に疲労してしまいました。昔は、27時間くらい出来たんだけどなあ。これも年のせいかのう…。

まあ、まだ全然若いんですけど、それでも昔と比べると若干弱くなった部分がありますね。体力なんか過去最高に落ちてるし、視力も右目がちょっとだけ落ちました。現代人にありがちだと思うんですけど、遠いところが見えない。近いところは、ばっちり見えるんだけどな~。スマホとかテレビの影響に違いありません。視力は子どもの頃からずっと良い方だったので、結構ショックです…。とはいえ、メガネをかけるほどではないし、まだまだ現役といえそうです。

他に弱くなったところといえば、やはり胃腸ですかね。コンビニの弁当とかは、まず間違いなく胃もたれします。そこらへんのカレーやマックをたらふく食べても胃もたれにならないのに、コンビニ弁当一つであっという間に胃もたれになってしまう。これは、単純にコンビニ弁当の成分が体に合ってないだけなのでは? それと、ご飯の量が前より少なくなりました。一日一食を続けてしまったせいですね。これに関しては確信が持てます。一日一食を周りに伝えると、もっと食べろと言われるのが常なのですが、私の身体がいらないから食わせるなと言ってくるんです。しょうがない。二食はあってもいいらしいですけど、三食はさすがにいらないそうです。私も同意見ですね。胃腸に関しては、弱いというより順応してきたって表現の方が正しい気がしてきましたね。

あとなんか弱くなってしまったとこあるかな。脳とか筋力とか、言い出せばキリがないですね。人間なんか弱っていく期間の方が圧倒的に長いんだから、そりゃそうかって感じですよ。改めて考えると、弱くなる期間が長いのは設計ミスじゃないですか…? なんでも成長する系のやつって、無限に成長していきませんか? なぜ弱くなる必要があるんでしょうか。もしかしたら真理に迫ってるかもしれませんね。ステータスが下がるRPGなんて、今の時代☆1のレビューつけられても文句言えませんよ! 開発の人には、早急な問題の解決を求めます。

開発の人を急かしたところで、私は寝ます。果報は寝て待て。寿命と引き換えに得られる果報はいかほどのものか。おやすみ!

 

今日のご飯 ガーリックライス

Self-Reference ENGINE、無数の点と  

おはようございます。変わらぬ気だるい暑さが時を止めたかのようです。

 

ようやくSelf-Reference ENGINEを読み終えました…。この本は、今まで読んだ本の中でもかなり難しい部類だと思います。文体、構成、内容。どれをとっても疑問符を浮かべずにはいられないものでした。しかし、クスっとくるような場面や、SFらしい展開に思わず読む手が止まりません。何とも不思議な作品です。これから、読んだままの感想を書いていくわけですが、もちろん感想というからにはネタバレというものは付き物でして、その点はご寛恕願います。

 

最初のプロローグからすでに怪しい。こう言ってしまうと失礼に当たるかもしれないけれど、まどろっこしい文章が連なっています。これが最初の話でいいのかと思うような、始まるのか始まらないのか、あるいはそもそも始まりなんてものが果たして存在するのか、もし始まりがあったとして何をもって始まりとするのか…。みたいな感じで始まっていくわけです。私の読解力が不足しているなら、それはもうそうなんだとしかいいようがありません。読むことは始まりなんだと仮定しておきます。

プロローグが終わると第一部、第二部と続いていきます。ただ、本作は打たれた数字がそのまま時系列になっているとは限りません。一応、話自体は繋がってなくもないけれど、直接繋がっているわけでもありません。これは、読んでいただけたら分かると思います。少なくとも、フロイトの話が全体の物語に繋がっているとは思えません。何だったんだあの話は。フロイトについては、後で触れるのでとりあえずおいておきます。本作の物語は、線というより点です。これを繋げるのは作者というより、読者側の視点によるものなのかなと思ったり思わなかったり。難しいですね。

 

最初に出てくるリチャード、ジェイムス、リタが一応メインキャラクターってことなんでしょうけど、各話に出てくる人たちがある意味彼らではないので、でも彼らともいえる存在だし…。そんなわけで、キャラクターというよりエピソードに焦点を当ててみる必要がありそうです。最初の「Bullet」では、銃弾が未来方向から発射されるとか、時間逆方向に頭が弾けるとか、さも当然のように特殊な方向の描写があります。時間や次元が基盤になっているんだなと思ったあなたは鋭い。多分、そうだと思います。

Bulletの話が一旦の区切りを迎えたと思えば、全く違う話に切り替わります。ここからずっとこんな感じ。ベースになっているものはあるけど、話自体はてんでバラバラです。二部は割とつながりがあるような印象を受けましたが、一部にはほんとに点としか言いようがないです。とりあえず好きなエピソード挙げときましょうか。一部で好きなエピソードは、Bobby-Socks、TravelingFreudです。

 

Self-Reference ENGINEには、人間以外のキャラクターが多く登場します。Bobby-Socksは、そのうちの一足…一人? まあ、数え方はなんでもいいでしょう。そういう存在です。突然靴下が喋り出すなんてと思いもしましたが、小説の中の、しかもSFの世界で人間以外が喋ることはさして珍しくないことですよね。このBobby-socksの話は、何というかこれまでの話と毛色が違って、穏やかというか幕間劇のような雰囲気が漂っています。可愛らしい見た目で野太い声を出す靴下ってだけでもう面白いのに、電気を消してくれって言うところとか面白さの塊としか言いようがない。この話、妙にコミカルなんですよね。実際にはただの靴下ってわけじゃないんですけど、靴下らしい存在と青年の掛け合いがたまらないです。文体も心なしか軽めで読みやすいし。こういう話が入ってるのも、本作の面白いところですね。

Trevelingを読んで、P-MODELの論理空軍を思い浮かべたのは私だけではないはず。正直、最初は文章を読んでも何やってるか分かんなくて、想像もできませんでした。読んでいくうちに論理空軍っぽいことに気づいてからは、あのPVを思い浮かべてイメージを膨らませることが成功いたしました。過去改変に次ぐ過去改変は、まさにRedoとUndoって感じですよね(Cando要素の見出し失敗)。もし、第三次なんちゃら大戦が起こるときには、こんな感じの戦闘が繰り広げられるのかなあ。さすがに、Trevelingほどの科学技術は発達してないか。

Freudは何なんだ! 分からん分からん! どういう意図であの話が入ってるのか、皆目見当もつかんわ! 床下から大量のフロイトが出てくるだと…? 何をどうとち狂ったら、そんな話が思いつくんだよ。世にも奇妙な物語の原稿がうっかり紛れ込んだんじゃないですかこれ。どう考えてもそういう類のやつでしょ。家族、親戚のフロイトを巡った掛け合いは面白くて好きなんだけど、それ以上に意味不明さが勝ってしまう。しかも、最後かっこよく締めようとしてるし。フロイトの心理学とかをかじってる人は、この話を理解することができるのかも。これは、考察見ないとほんとに分からない。見て分かるかも分からない。なんで強面のフロイトが22人もいるの…?

 

一部はなかなか癖の強い話が多くて大変ですが、二部は割と読みやすいんですよね。不思議なことに。多分、慣れてしまったんでしょうね。二部の好きなエピソードも挙げておきましょう。Contact、Yedo、Echoの3つです。

Contactでの人間は、もはやただの単語といっても等しいくらいです。このお話のメインは、巨大知性体なのですから。人間のはるか上を行く知性をもつ巨大知性体の、さらに上を行く自称アルファ・ケンタウリ星人の出現によって、あたふたする巨大知性体が見どころです。こういう言い方をすると私が嫌な奴っぽいけど、実際そういう風に感じたんだから仕方ない。自称アルファ・ケンタウリ星人は、超越知性体で、何重にも階層を下って言葉を伝えてるらしいですよ。もはや何を言ってるよく分かりませんが、コンピュータよりすごいようです。

そんな超越知性体の言葉に翻弄されて憤慨したり、自信を喪失したりする巨大知性体が人間味に溢れてて好きなんですよね。人間を凌駕する知性を持つ彼らに対して、人間らしいなんてことを言えば侮辱だと受け取られかねないですけど、もしそんな反応をしてくれたら、それこそ人間らしさの表れと言えます。超越知性体にのっとられていたヒルデガルドが提出したレポートによって、巨大知性体にも宗教的な流れが発生するのも面白いところ。初期の初期は人間の作った機械だから、そういう人間的な文化というか発想のようなものを無意識(機械に無意識とはこれいかに)のうちに模倣してしまうのかもしれません。

Yedoも巨大知性体の話です。これも幕間劇に近い位置づけだと勝手に思ってます。Yedoって何のことか分からなかったんですけど、これ江戸でしたね。江戸がこんな小賢しい表記になるとは…。超越知性体に対抗するにはお笑いだって考える巨大知性体もなかなかバグってる気がします。八丁堀とサブ知性体ハチの掛け合いがこれまたいいんですよね。八丁堀が結構冷静なので、その分ハチのリアクション大きくなってて、その対比が個人的に好きでした。最後の蕎麦屋を設定してやるところも、機械らしさと人情味を感じられていいですよね。

Echoはね~いいですよ~。砂浜で波に揺られる金属に、こんにちはと声をかける子供っていう構図がめちゃくちゃ綺麗ですよね。安易に使いたくない言葉ですけど、強いて言うならエモいって言葉がこの情景に合うんじゃないかなと思います。この言葉使いたくないんだけどね。科学者が増脳によって人か、あるいは人ならざる物質となり、思考の海に身を投げたっていう話も、SFらしさが詰まってて大好きなんですよ。私は、このエピソードが多くの点の中で一番輝いて見えました。これいいよね~。砂浜は、グランヴァカンスを思い出すので、無条件にポイントが加算されるようになっています。機械と砂浜って相性がいいんだろうね。

 

 

何だかんだあって話は終わらないけど、とりあえず一区切りのエピローグです。タイトルの意味やら何やらが語られますが、これまた首を傾げずにはいられない言い方で翻弄してきます。存在しないけれど語りかけることのできる存在とはいったい…? 残像みたいな感じなのかな。この存在しない存在によって、本作は一旦の終わりを迎えます。最後の最後に謎を微妙に深めて去っていくの厄介すぎる。あらゆる全てを語ることはできないというのは、全くもってその通りだと思います。私が、Self-Reference ENGINEを手に取ったことで、無数の点からかいつまんで展開し、エピソードを話してくれたという解釈でよろしいのでしょうか、分かりません。まあ、あらゆるものが理解できるとは限らないので、今はこれが私の限界です。いつか、その限界を越え、より多くの思考を本作から掬うことができるようになるでしょう。そのために、本を読み続けようと思います。読み終わった直後は混乱しかなかったので、このご立派な意志は後付けです。

 

この本も…という流れで分かりますが、ALTER EGOエスからおすすめされた本でした。エスに限らず、あらゆる存在は、私が認識している限り存在しているのではないかと考えます。ただ、認識していないから存在しないかと言われると微妙なところですよね。幽霊なんかは、直接認識したことがなくてもいるような気もするし、やっぱりいないかもしれない。ただ、幽霊という言葉、イメージを認識しているから、半分存在しているとも言えるのではないでしょうか。こういう話題は、一人だと考えるのが難しすぎるなあ。本当は、多くの人と意見を交わした方がいいんでしょうけど、こういうことを言い合える友人なんか存在しませんよ。私が認識してないんだから。違う時空の自分とかなら、もしかしたら意見を交わせたりできるかも。まあ、私は私だけなので、存在しない友人を時間かけて見つけていくことにします。これを投稿した時、私はパソコンの前にはいないかもしれません。それでは、さようなら。

 

今日のご飯 牛丼

非日常の実家

おはようございます。冷房の効いた部屋にいすぎて季節を見失った。

 

記事を書き始めるまで結構時間がかかってしまいました。それは何故か。ネタがありません。あまりにも日常だったのです。今日は、耳コピ以外なんもしてない。そのおかげで、耳コピも完成間近というところまできました。一曲まるまるコピーするのは初めてだったから苦労しましたが、ようやく仕上がりそうです。友人に披露するのが楽しみですね。

久しぶりに書くこと思い付かない。どうしよう。なにかちょっとでも、引っかかるような行動をしていれば、そこから強引に話を展開できるんですけど…。今日は、そういうのすらないんですよね。そうだねえ。

 

もうすぐ、お盆ですよね。お盆と言えば帰省です。そう、例に漏れず、私も実家に帰ろうかと考えています。たまには顔を見せないとね。今住んでるとこがあまりに快適なので、できる限り帰りたくないけど帰ります。そうなると、これまで築いてきた流れが崩れてしまいます。実家では、作曲も出来ないし、映画も見ることができないでしょう。結果的に、小説を読むだけになりそうです。でも、これはこれでありなのではないでしょうか。小説は、どうしても一冊一冊に時間がかかってしまいます。まとめて時間を取り、ひたすら読書に耽る日があってもいいじゃないですか。実家にいる間に必ず一冊は読破したいですね。あ、もちろんブログは更新します。習慣になってしまったので。

実家帰りたくねぇ…。冷房がない自分の部屋に戻りたくねえ…。

 

今日のご飯 牛丼

カラオケ日和

おはようございます。蒸し暑いのがとにかくしんどい。

 

ローテーション通りに行けば今日は耳コピをする日になるのですが、友人からカラオケの誘いを頂いたのでこれに興じてきました。自分からカラオケに行くことが少なくないんで、こういう誘いは普通にありがたいですね。

私の歌のレパートリーは、平沢進が7割、サカナクション2割、他が1割になっています。明らかに偏りすぎ。DAMJOYSOUNDで収録されている曲に違いがあることは周知の事実ですが、特にヒラサワの曲はJOYSOUNDの方が圧倒的に多いのです。部屋に置かれているリモコンがDAMだった時には、それなりの覚悟をして挑むことになります。

今日は、機種がDAMだったけど割と何とかなりましたね。DAMにも少しずつヒラサワの曲が増えているようです。回=回の曲が4曲も入っているとは思いませんでした。この調子で曲数を増やしていただきたいところ。

 

普通の人間とカラオケに行ってヒラサワの曲を歌うと社会的評価を下げられかねません。私の友人は、残念ながら普通の人間とは言い難いようです。友人がアニソンを歌って、私が平沢進の曲を歌うという冷水と熱湯を交互にかけるような流れが、リモコンに奇妙な履歴を残すことになりました。いつものことです。

今日は見るの忘れちゃったけど、カラオケ行ったら履歴見たくなりません? 自分の知ってる曲があるかな~と思ってついつい見ちゃいます。平沢以外にも、HIDEの名前を見るとちょっと嬉しくなる。HIDEもそんなに詳しいわけじゃないんだけどね。親がかなりハマってたから、私もちょっとだけ歌えるようになりました。ピンクスパイダーとか歌うと楽しいですよ。

 

カラオケほど自尊心が高められるものはないですよね。歌えば歌うほど上手くなるし。上手くなれば、私歌上手すぎだろ…って悦に浸れるし。私は、元が低音出る方だから、高音を習得した今はかなり歌える幅が広がっております。ヒラサワの曲で例えるなら、インドラが余裕で歌えるくらい。まあ、音は出ても音程はそこそこなので、結局点数は低いんですよね。90点とか出したことないかも。あと、ビブラートが全然できない。あれのおかげで、点数が上がらないよ。その分、ロングトーンには自信があります。マントラも余裕で撃てちゃう。ヒラサワの曲を歌えば低音、高音、ロングトーンの練習になるので、歌が上手くなりたい人こそ歌うべきです。原キーで白虎野とか歌えると気持ちいいですよ。

 

6時間くらい歌って非常に満足いたしました。後半、高音をカツンと当てられるようになってくるのが最高です。フジロックのセトリも全部歌ったし、実質会然TREKといっても過言ではない。歌入りジャングルベッドが聴きたすぎるな。自尊心も高まって最高なので、最高のまま眠りにつきたいと思います。ごきげんよう

 

今日のご飯 バターチキンカレー

LEON、弾丸が結ぶ愛

おはようございます。台風もやってきて、ようやく夏になった気がします。

 

殺し屋と少女。この二つのワードに心当たりがある方、どなたかいらっしゃいませんか。そこのあなた、私が言いたいこと分かりますよね。そうです。「LEON」を見たのです。ついでにもう一つ、ネタバレがあるということも伝えておきます。

 

意外とこういうタイプの映画見たことなくて、なかなか新鮮な気持ちで視聴することができました。独特な雰囲気ですよね。なんていうか、こう…街? そう、街って感じの雰囲気がしました(?) 感覚的な言葉しか出なくて大変申し訳ないのですが、街の雰囲気を感じ取ったわけです。コミカルとまでは言わないけれど、つかの間のひと時のような安らぎや、ロマンスというには少し歪な愛情が流れていました。一言で言い難い、腹に一物かかえたような雰囲気が混ざり合っている。私は、そこに街を見ました。何を言ってるんだ。

 

まあ、街の解釈は置いといて物語を見ていきましょう。初っ端から持ち前の技量で掃除をするレオン。暗闇からヌルっと出てきて、首元にナイフを突きつけるときの怖さが半端じゃないです。おじさん生きててよかったね。レオンは、傷一つ受けない腕利きの殺し屋って印象をここで与えられたので、中盤で肩を負傷して手当てしてるシーンが際立って映りました。マチルダの存在が殺しの腕を鈍らせてしまうほどのものだと分かります。

レオンがマチルダに殺しの技術を教える際、ランニング男や麻薬男が練習台になってましたけど、12歳の少女が平然と銃で人を撃つって冷静に考えたらかなり危ない描写なのでは…? 少し昔の作品だから、規制を気にするほどのものでもなかったのかな。今の時代でこの描写をすれば、めちゃくちゃ叩かれたりすんのかな~と思っちゃった。結局、あのランニング男は何だったんだろう。

後半の銃撃戦は良かったですねえ。マチルダとの愛が強固なものとなったことでレオンも強くなったのか、一人であれだけの人数を殺してますからね。マチルダを逃がすときのレオンを見て、これは死ぬなと思いながら見てたら、普通に生き残って上に変装して敵を欺くとは思いませんでした。スタンスフィールドに顔さえ見られなければ…。

 

カメラのアングルもなかなか印象深いですよ。最初の目や口元だけを映すシーンや、階段を真上から見下ろすシーンとかね。何といっても、レオンが撃たれて視界が傾くところが一番インパクトあって好きですね。よろしくないことが起きてるけど、あそこは見ててやられました。結構、演出としては思いつきそうなものですが、あの状況で使ってくるのは正直卑怯とすら言えますよ。あれは良かった。今後、映画のカメラアングル最高選手権に出ることがあれば、あのシーンを選出しようと思っています。

 

レオンは、何とも不思議な男ですよね。冷酷な殺し屋かと思えば、間の抜けた顔で映画を見たり、豚のキッチンミトンでふざけたりもする。恋だってする。作中では、レオンのいろんな顔を見ることができました。年齢こそ重ねているものの、どことなく不器用な感じがいいですよね。新しい宿を借りる時、機転が利かなすぎて硬直してたとことか、とても殺し屋とは思えかった…。そんなレオンだからこそ、年の割に大人びてるマチルダとの相性も良かったのかもしれません。

やたらミルクを好んで飲んでたのは何でだろう。検索してみましたが、諸説あるようです。大人(強い力を持つ者)がミルクを飲むと不気味に見えるという解釈があって、すごく納得してしまいました。殺し屋がミルクってよくわかんないですよね。レオンは、精神的にはまだ子供という暗喩でしょうか。逆に、マチルダは煙草を吸ったりお酒をグイグイ飲んだりして、大人らしさを手に入れようとしてるように見えました。子どもの背伸びですね。

 

チルダは12歳の少女でしたが、演じたナタリー・ポートマンは13歳だったようです。13歳であの大人びた雰囲気や、無邪気な子供の雰囲気を演じ分けることができるのか…。女優ってすごいですね~。初体験に誘おうとしたけど、結局一緒にベッドに入って寝るだけのシーンにその二つの雰囲気が詰め込まれてましたよね。子供なのに子供らしさをあまり感じないことが多かった印象。変装してるときとか、普通に18歳って言っても通用する気さえします。自分の纏う雰囲気をあれだけ変えられる人って、現実にもいるのかな。

子供4人に場所代を迫られて、普通にお金をあげるシーンが何となく記憶に残ってます。ああいう、ここを通るには交通料を払ってもらうぞ的イベントで、素直にお金を払う人がいるという知見を得ました。私も、考え事があるからって理由で人を追い払ってみたいな~。

 

これまでちょいちょい映画を見てきましたけど、スタンスフィールドほど癖の強い悪役は見たことがありません。麻薬取締官なのにヤク中ってところからもうやばいし、スーツがダメになったという理由で死体撃ちするのやばすぎる。あの薬は、エクスタシーらしいです。薬キメる時も何か怖いし。キメた後ももちろん怖い。作中でそれほど出番はないはずなのに、かなり印象深いキャラクターになっていました。ゲイリー・オールドマンは、裏切りのサーカスで見たイメージで固定されていたので、同じ人が演じてると全く気付かなかったね。ああいう独特の死生観を持ってるの、まさに狂人だなって感じ。最後は、リングトリックでレオンと相打ちになったけど、あれくらいだったら生きてそうな感じさえするよね。さすがに死んでるかな。いや~いい悪役だった。

 

 

観葉植物の話は、まんま伏線って感じでしたけど、最終的にあのオチで良かったです。学園の前に観葉植物を植えることで、自分がこの地に根を張って生きていくから安心しろっていう亡きレオンへのメッセージと、レオンの墓という二つの意味が込められているものだと想像しています。墓は、また別にちゃんとしたのを作ってそう。やっぱり、比喩表現は伏線になりやすいんでしょうね。今回でさらに学びました。

あのラストだからか、後味もそれほど悪く感じることなく終わりましたね。面白い映画だった…。おじさんと少女って、組み合わせとしては結構鉄板って感じがするけど、こうも面白くなるもんなんですね。品質の良い食材を使って、腕利きのシェフが美味しい料理を出してくれたという安心感がある映画でした。変な例えを使いだしたのは、眠くてもはや頭が回ってないからです。

 

危ない関係の二人から芽生える愛も、偽りなく愛だったと思います。珍しい愛の形を見せてくれたLEONに感謝しつつ眠ります。それでは、おやすみなさい。

 

今日のご飯 ワイルドスパイシービーフ