中:違和感と気づき

おはようございます。洗濯してる時に限って、天気悪くなる。

 

止まりだしたら走らないの感想書きます。昨日は、途中から頭おかしくなってしまったけど、今日はかなり冷静なので大丈夫。というわけで、以下ネタバレ注意。

 

 

 

 

 

 

名前を知ってる作者だと、本文を読んでいても作者の姿が頭にチラつくことありますよね。のっけから子供はバカだからなんて文があったら、知ってる人は恐山さんの姿が目に浮かぶでしょう。だから、正直な話、最初はそこまで期待して読んでなかったんですよ。作者が思い浮かぶくらいだしっていう、ちょっと舐めた心持ちでいたんですけどねえ~!。いや~、あれは実に卑怯ですよ。私、あんまり小説の技法とかそんなに詳しくはないんですけど、確か叙述トリックってやつですよね。まあ、そこらへんは後で触れます。この作品を読み終わった後には、仮面被った変な人が頭の中から抜けていき、品田遊という見知らぬ小説家の名前が残りました。あと若干の悔しさ。とりあえず、都築くんと新渡戸先輩の話以外から感想述べていきますね。

 

最初のタイムアタックというお話ですが、みなさんどうですか。言われてみれば、子供のころはスピードが正義みたいな風潮あったな~って感じですけど、私自身はそれほどスピードに執着することは無かったと記憶しております。この頃から、陰の素質に芽生えてたのかもね。ちなみに私の友人は、スピードではなく耐久力を競う「寿司バト」なるものを好んでやってます。買ったら奢れよとか言いながら33皿くらい食べるんですよ。こっちは複数人いるから、大体寿司バカが負ける。どうして、2対2じゃなくて3対1で戦おうとするんだろう。競いたがりの気持ちは分かりません。私はゆっくり食べたい派なので、参加するわけでもなくエビアボカドとか食べてました。

あと、五月の陽光という情景描写が伏線になってるのには驚きましたね。でも、するどい人だったらここ気づくのかな。今は定期券とか使ってないから、そういうの意識しないんですよね。それに、東京ほど電車走らないし使わない。東京の駅名がいっぱい出てくるけど、全然分からなかったね。東京の人だったら、あ~あそこねはいはいってな感じでピンとくるものなんでしょうか。こういうとき、田舎者は辛いですね。うそ。何も辛くない。

 

苺に毛穴。イメージとの乖離、細部を気にする女性の話です。動物園、最近行ってないなあ。奇しくも、最後に行ったのが上野動物園なんですよね。パンダがお尻しか見せてくれなくてねえ、ちょっとがっかりした思い出。それはどうでもいい。これも言われてみれば、というか私にとって本作が違和感の再確認、言語化みたいに思えてならないんですよ。絵本の象は薄い水色で可愛らしいのに、実物は灰色のボテっとしたデカい生き物。確かに違う。けど、私はこの違いに嫌悪感を抱いたことは無かったな。多分、動物園行くのが遅すぎて、絵本と実物の区別がついてたんじゃないかな。最初に動物園行った時なんか覚えてないしね。

女性が、よく見たら何か変なところがあって気持ち悪いものを列挙してましたね。あれに似たようなもので、私が嫌だと感じるものを挙げるとしたら虫の足と蓮コラかなあ。数が多いと気持ち悪く感じるのって、何か不思議ですよね。ほんとに生理的嫌悪感としか言いようがない。今、私の手元につまようじがいっぱい入ったものがあるんですけど、人によってはこれも気持ち悪く感じたりするかもしれません。食べ物は多少ブツブツしてても何ともないんですよね。先に食べ物って認識があるから、そこまで気が回らないんだと思います。何も知らずに苺見せられたらちょっとビビるかもしれない。バンダナの柄がいかに気持ち悪かろうと、身に付けるものという前提条件があるから、そこまで拒否反応も起きないんじゃないかな。というか、あの変な柄、ペイズリー柄って言うんですね。改めて見てみたけど、やっぱり気持ち悪いっすわ。

 

露出狂の話は結構好き。犯罪まで犯して、それでも人に覚えられないっていう憐れで切ないのがね、いいですよね。それにしても、露出という行為に性的興奮以外のものを見出すとは驚きました(結果的に快感を得てるっぽいけど)。人の驚く顔が見たいまでは想像できるけど、人に覚えてもらえる! とはならないですよ。割と普通に感心してしまいました。いや、やりませんよ。というか、人に覚えてもらう必要なんかないでしょう。興味の無い人間のことをわざわざ覚えるのも大変ですよ。世の中には、そういう人の方が多いことに驚きを隠せません。私の人生に影響を与えた部活の同期の名前すら、ほとんど覚えてません。それを同期に伝えたら、若干苛立ってました。どうしてかな。互いに忘れてる方が健全ですよ。もっと、他人に無関心でいればいいのに。まだまだ、他人に対して必要以上の興味を持とうとしすぎです。露出狂の人に限ったことじゃないですよ。何にせよ、彼が女の子に覚えられてなくて良かったと思います。

 

春といえば学生を思い浮かべるように条件付けられているのは、私が日本人だからでしょうか。ついでに言うと、私は夏と聞くとオタクを思い浮かべます。なぜか恋愛や青春を過剰なまでに評価して、あり得ない幻想に身を焦がすオタクが私のフォロワーにいるからです。決して嫌いなわけじゃない。むしろこういう人間がいてくれると助かる。私と見てる世界が違うから。

この話の彩絵ちゃんみたいに背伸びしてる感じの中学生いたかな~。私の中学時代を思い返してみても、こんな子はいなかった気がしますね。大体、中学生はこういう時期らしいですけど、そのころの私はまだ無でしたね。自我がなかった気がする。反抗期も無かったなあ。共感のできない話に直面すると何も言えなくなってしまう。今思ったけど、私が感じとれてなかっただけで、大人になろうとしてる中学生は周りにいたのかもしれない。まあ、今となってはどうでもいいことですけど。感想と言いながら自分語りばっかりしてる気がするな。でも、これと同じ感想を持つ人はいないはずなので、これでいい。不安も一瞬で解決だ。悩むべき時期に悩めなかった人間がこのようになる。

 

昔のテレビは都市伝説とかよく取り扱ってましたよね。今じゃめっきり…いや、私がテレビを見なくなったと言った方が正しい。テレビを見なくなるちょっと前にはもう、そういうオカルトチックなものは取り扱わなくなってたよね。昔はちょっと怖かったけど、今なら見れそうなのにな。どうも、テレビとは相性が悪いようで。アンゴルモア大王の予言世代から外れてる人間なので、当時の熱狂がどれほどのものかは分かりませんが、明日のことを考えなくてすむようになったのは羨ましいですね。結局、いつもどおりの明日が来てしまったようですが。もっと、より現実的に明日を望まない日が近づいてるような気がします。今度こそ、そんなお祭り騒ぎに、ビッグウェーブに乗ってみたいですね~。

ところで、人間の知能が高い証拠として、嘘が挙げられますよね。もちろん、嘘をつくのは人間だけに限らないわけですけど、明確に悪意や敵意を込めて嘘をつこうとするのはやっぱり人間しかいないんじゃないかっていうのが私の予想です。嘘には主に三種類あります。自己保身の嘘と悪意の嘘、おまけで意味のない嘘。個人的に最後の嘘が好きかな。さらに付け加えると、嘘にも配分があります。あらゆる嘘が一義的な意味を持つとは思えませんしね。悪意にも振れ幅があって、人を殺しかねない嘘から、ちょっとしたいたずらごころの嘘まで。いろいろ考えられますね。

で、動物がつく嘘っていうのは、本能からくる自己保身の嘘だと思うんですよね。これは適当に言ってるだけだから、信用しないでください。特に調べたわけじゃありませんから。人間はいきなり襲われるような生活はしてないんで、余裕を持って嘘を吐けるわけですよ。結局、何が言いたいか自分でもよく分からなくなってきたけど、嘘をつくのは面白いですよね。この共感に辿りつくまでに余計な遠回りをしてしまったな。今日はサンドイッチを食べたのに、友人にはおにぎり食べたわって言いがち。そんなつまらない嘘を言うのが面白くて好きなんですよ。この話の主人公とは、若干趣向が違うかな。最初の名言より、ヤマザキに白い皿送るとパンがもらえるってやつの方が好き。こういうこと。

 

 

すみません。なんか思ったより長くなったんで、前・中・後編に分けることにします。短い小説なのに、感想が山ほど出てくるんですよ。感想というか、話から連想した自分語りだけど。感想のありかたとして正しいのか、やっぱり疑問に思っちゃいますね。でも、ここのこの文体がね~とか、こんな表現をしてくるなんてたまげたよ~みたいなこと言う人間でもないしなあ。ちょっとは言ってるけど。舞台が日本で、登場人物がほぼ日本人で構成されてるから、自分の過去のこととかも引っ張りだしやすいんですよ。それに、この話には「あるある」が詰めに詰め込まれてる。いちいち挙げてたらキリがないくらい。横に座って、これあるよね? って確認したほうが早いまである。話ももちろん面白いんだけど、登場人物を通して、ささいな違和感やそれを感じないような条件付けに気づかせてくれるから、文字打つ手が止まらないんすよね~。こういう小説の方が自分に合ってるのかもしれない。フィクションだけど、限りなくリアルに寄せてるのも面白い。私みたいな人にはおすすめの小説です。思ったけど、感想にこんな人ならおすすめなんて書いても意味ないよね? 意味無くてもいい。これも感想なんだから。

 

冷静になっただけで、内容的には昨日とあまり変わりないのではないかという一抹の不安を抱いております。でも、昨日よりは見れる文になったという自負もあるので、多分大丈夫だと思います。品田 遊さんは、本を読むことよりもそれによる自己表現が主題になりつつあるみたいなことをどこかでおっしゃっていたような気がしますが、確かにそのようになってしまっている。恥ずかしいかぎりです。とはいえ、私のブログの感想ってこういう感じだから今更スタイルを変えることもできないんだよね。こんな掃きだめの文に意味はないからいいよね。よし!

というわけで一旦終わりです。いっぱい書けるとなんか楽しい。明日、特筆すべきことがなければ感想の後編を書きます。今までCalavan Palaceの曲聞きながらこれ書いてたんだけど、ちょうどいい感じに眠いターンが来てる。さっきは、イケイケのターンだったんだけどな。あ、Wonderlandって曲おすすめです。それじゃ、おやすみなさい。

 

今日のご飯 サンドイッチ(レタスがいっぱい入ってると高得点)