ゼロ・グラビティ、望郷と重力

おはようございます。丼ものの大盛りがきつくなってきた…。

 

宇宙服って憧れますよね。そうでもない? いや、私が憧れるって言ってんだから憧れるんですよ。丸いヘルメットに全身ブカブカのスーツ。いいですよね~。あの、明らかに異質な感じが好きなんですよ。中に何が入ってるのか分からなさそうな不気味かつ可愛げのあるシルエット、あれがいいんです。ただ、宇宙服に憧れるから宇宙も好きかと言われると、そうでもないです。海外旅行すら行きたくないのに、地球の外に出るなんて、とてもじゃないけど考えられません。外というのは、危険がつきものなわけです。海外は他者によって生命が脅かされるけど、宇宙は無が生命を脅かすので、宇宙の方がより怖いと思います。

唐突に宇宙がどうのと言い出したのは、もちろん理由があります。映画「ゼロ・グラビティ」を見たからです。最近の映画を見たつもりだったけど、これ6年前ですって。いやあねえ。これから感想書いていきますけど、例によってネタバレがあるので注意してください。

 

 

ストーリーからと言いたいけど、ぶっちゃけストーリーというほどのものはないですよね。スペースデブリが飛んできてやべーぞ! 何とかして地球に帰ろう! って感じ。ロシアが衛星を爆破するだと~? そんなことある? 映画ですらしれっと事故の原因にされるロシアさん可哀想。宇宙服に縫われていたアメリカ国旗が見えるシーンがあったので、なおさらそういう意図があるのかと疑ってしまいます。幾度も死にかけるけど、何とか生還! 重力感じるわ~でエンディングだからねえ。話としてはやたらシンプルだし、主人公のヒューストンが結構慌てるシーンも多いから、人によって感想が分かれるタイプの映画だと思います。イライラするって意見もちょいちょい見かけました。分からんでもない。

邦題だとゼロ・グラビティだけど、原題はGRAVITYなんですよね。これに関して、原題から変えるのは大きなミステイクだと言わざるを得ないですよね。最後のシーンで、GRAVITY って出るのがかっこいいのに。本作の邦題・原題論争は、前に少し耳に入れたことがあったので、ラストに関しては予想するまでもなく帰ってこれるだろうなって確信がありました。勘のいいひとなら、事前情報がなくてもタイトルから分かるでしょうね。分かりやすく伝えないと、映画を見に来ない人がいるという意見もあるらしいし、邦題・原題論争は、これからも終わりを迎えることは無さそうですね。

 

本作は、非常に登場人物が少ないのも大きな特徴ですね。ほぼほぼ、ヒューストンしか映ってません。序盤にいた何か愉快な人は秒で死ぬし、有能な宇宙飛行士のマットは自らロープを外しちゃうからなあ。あの始まりでヒューストンが主人公だとは思いませんでした。みんな、マットが主人公だと思うでしょあれ。緊急時の対応で、どうしても二人を比べてしまうために、ヒューストンの評価が低くなりがち。幻覚、幻聴として表れ、ヒューストンに帰還の意思と方法を伝えるマットさん、有能がすぎる。

宇宙から見る日の出とか、スペースデブリの飛来とかは見ごたえがあったけど、死んでる人間がことごとくマネキンっぽくて笑ってしまった。地球のカエルの方が、まだ生き生きとしてました。

 

ジャンルは一応SFってことになってますが、これをSFっていうのはどうなんだろうって感じですね。SFよりもパニックとかドラマの方が近い気がするなあ。こんなこと言ってるけど、正直SFの定義なんて全く分かりません。そのジャンルに設定されてるってことは、結局そういうことなんでしょう。どうしても、2001年宇宙の旅とかが頭をよぎってしまいがち。あまりジャンルとかに拘りすぎて警察化してはいけないので、ほどほどにしましょう。

本作は話を楽しむというより、遭難時の緊迫感や望郷の念を意識する映画なのかなと思いました。見ててハラハラするシーンが多いからね。何にせよ、家というより帰る場所があることは非常に大事ですね。私も、帰る場所を失わないように生きていきたい。そういえば、今月分の家賃払ったかな? 早く払わなきゃ…。宇宙に追い出されないうちに家賃払ってくるんで、この辺でさようなら!

 

今日のご飯 味噌豚バラ丼(なんかお酒みたいな臭いするけどなんでだろう)