インセプション、夢に見る自分

おはようございます。今年いつも雨降ってる気がしてきたな。

 

皆さん、夢、見てますか? 私は、見たり見てなかったりしてます。最近は、記憶に残るほど強烈な夢がないんですよね。突然こういうことを言う人がいたら怖いね。こんな雑な感想の導入だと、最初の二行くらいでページ閉じられそう。今から映画の感想を書きます(ゲームマスター) ネタバレがあるので気を付けてください。改行とかいっぱいするのめんどくさいから、その辺は許して。

 

 

今日見た映画の名は、インセプション。夢や深層意識を扱った作品です。テーマがテーマなだけに、結構落ち着いた映画なのかと勝手に思っていたのですが、全然そんなことはなかった。思った以上に銃撃戦やってて、イメージとの乖離に脳が混乱してしまいましたね。パプリカも所々動きの激しいシーンあったし、予想できなかった私の負けです。

それでは、少しづつ内容の方に入っていきましょう。ストーリーの方は、主人公が家に帰るために仕事をこなすってだけのシンプルなものです。まあ、その過程で夢の奥深くまで入っていったり、人生を揺るがすほどの深層意識を植え付けたりと結構大変なことをしています。現実と夢の動きにギャップがあって面白いです。結局、夢から覚めたら飛行機に揺られているだけですからね。

面白いですとか言ってるけど、実際そうですよね。夢でめちゃくちゃに暴れても、起きたらベッドの上に寝っ転がってるだけだし。長いこと夢を見たつもりでも、現実世界ではそんなに時間が経ってないというのも経験があります。ただ、夢のまた夢に入った時に、時間の流れが遅くなるってことはありえるんですかね。本作的に言うと、一階層までしか夢に入ったことがないから、そこらへん分かんないけど。あと、夢の中であんなに自由に動けるの羨ましすぎる。夢の私は、走ることすらままなりませんよ。夢の階層を認識してるし、多分明晰夢なんでしょうね。

 

最初に何の説明もなく、第三階層でのエクストラクトのためにコブが奔走するシーンが展開されます。いきなり実戦から入るんじゃない! ここのおかげでしばらく混乱が続きました。ここで、上の階層の出来事が下の階層に影響を与える、何らかの衝撃で階層を上がることができる、愛しい人のはずのモルが邪魔をする、痛みは感じる、重要なものは金庫のように守りのシンボルに入れられている…といった映像のみの説明がなされます。映画を見終わった後に振り返ると、結構説明してるような気がしてきますが、こんなの初見で分からんよ…。このエクストラクトが終わった後に色々言われても頭に入ってきませんねえ。

サイト―にインセプションの仕事を頼まれるコブ。ゴジラ以来だな渡辺謙さん! あんな風に英語をスラスラ喋れるようになりたーい。まあ、それはいいんですよ。この後、設計士やら調合師を集めていきます。呼び名が無駄にかっこいいですね。私は、偽造師って呼ばれたいなあ。一番強そうだから。

夢の中では、ありえないはずの図形を具現化することができたり、地面を捻じ曲げて繋げたりできるらしいです。明晰夢ならいろんなことが出来ると聞いたことがありますが、そこまでのレベルに達してる人は見たことがありません。夢の中なら、地球を四角にすることもできるわけですね。楽しみだなあ。皆さん、私の夢では月が降ってくるので気を付けてください。

あ、地味に大事な要素である夢の共有について触れてなかった。これ無理じゃない? ここまで来ると、集団的無意識みたいな感じですね。他人の夢に侵入していたずらして~。太陽を高速で昇り降りさせて混乱させたい。

 

ロバートにインセプションを行うけれど、夢の主はそれ以外の人間でもオッケーてことでいいんだよね? この映画もなかなか難解だけど、まだ裏切りのサーカスより分かりやすいかな。階層によって、夢の雰囲気が全く違うのが救いですね。これが全部似通った夢だったギブアップでした。

最初は、ユスフの夢。尿意で雨が降るってめちゃくちゃありがちなやつ。私も…。いや、やめときましょう。想定外の列車、銃撃戦でパニックになる一行。夢の中で撃たれても痛いままって嫌ですね。昔見た夢で、飼ってた犬にめちゃくちゃ喰われたことがあるんですけど、その時は全く痛くなかったです。夢くらい痛覚なくてもいいのにね。列車が来た時は、単純にインパクトがあって驚きましたが、まさかこれが伏線とは思いもよらなかった。夢で死ぬにしても、もっと選びようがあるでしょうよ。わざわざ二人で轢かれなくても…。ユスフさん、ひたすら追われる損な役回りでしたね。功労賞を授けます。

次にアーサーの夢。あえてロバートに夢であることを明かして、味方につける発想はなかなか面白い。発想力なさそうで真面目な雰囲気のアーサーが、適当な理由つけてアリアドネにキスしたり、パラドックスを用いて敵を撃退したりと大活躍でした。ここのアクションは、他の夢と比べると独特でよかった。無重力で敵と戦うの大変そう。どのシーンか忘れたけど、パプリカに似てるシーンがあるらしいですよ。今度、調べてみます。爆発のキックにエレベーターを使ったのは、さすがとしか言いようがない。これほど有能なのに、なぜ発想力がないと言われてしまうのか。

第三階層は、イームスの夢。雪景色ですね。サイト―さん撃たれてしんどいのに、雪崩に巻き込まれるわ、ロバートの護衛を任されるわで大変すぎる。観光客にしては荷が重いという言葉が重く響きます。一応、病院という設定だけど、どうしても砦にしか見えない。敵兵がいるからだとそう見えるだけなのかな。個人的な解釈をちょっとだけ話しましょう。雪山や砦は、隠すもの守るものという象徴的なものです。そのため、二重三重にも意識が隠された結果、あのような夢になったんだと思います。ただ、風車の意味はよく分からなかった…。自分の風を吹かせみたいな感じ? そういうことにしておきましょう。

最後に第四階層の虚無です。虚無っていうほど、やばそうな見た目はしてないね。もっとこう、世界の終わりみたいなのを想像してたんですけど、あれはあれで好き。1000年後の地球みたいな、廃墟らしさがあっていいですよね。インセプションって何がやばいんだと思ってたけど、コブがコマを勝手に回したままにしただけでモルが自殺しちゃうくらいだから相当なものですよ。認識を歪めることがあれだけ恐ろしいとは…。とはいえ、ロバートくんはインセプションを受けて、良い感じの方に人生の舵を切れそうなんですよね。認識を歪めることが一概に悪い事ではないのかもしれません。私も、お前はイケてるみたいな認識を植え付けてもらいたい。

 

現実に帰ってくると、これまでの怒涛の出来事は何だったのかというほどの落ち着きっぷり。コブは、約束通り家に帰ることができました。ラストでようやく子供たちの顔を見ることができて、ようやく終わりを実感しました。コマは、回ったままなのか倒れるのかといったところで本作は終わりますが、あれは流石に倒れるんじゃないでしょうか。動きがいかにも倒れるって感じだったし。それ以外の証拠はちょっと見つからないけど、モルとの決別を果たしたのに、やっぱり夢でしたは白けると思うんですよね。個人的には、倒れる派に一票入れときます。

 

いや~面白かった。名作ですね。設定を飲み込むまで若干苦労するけど、それが分かるとなかなかに面白い。動と静の切り替わりが大変見事。ガラスが割れたり、水しぶきが顔に当たったりする画も綺麗で良かった。あと、音楽もシーンに合ってて最高でしたね。キックの時、下層だと濁って聞こえる演出が個人的に大好き。状況に合わせて、画も音も動いてるとライブ感があっていいですよね(?) 

本作は、二時間半くらいある映画なのですが、あっという間に見終わってしまいました。夢の中では時間の進みが遅い…。このインセプションという映画は、私たちに夢を見せていたのかもしれませんね。それでは、より深く潜るために私は寝ようと思います。おやすみなさい。

 

今日のご飯 そば