ショーシャンクの空に、石穿つ雨の祝福

おはようございます。エアコンの性能が良すぎて27℃でも涼しい。

 

人生で一度はしてみたいことランキング上位に挙げられるものの一つに脱獄があります。脱獄って、どうしてあんなに心惹かれるのでしょうか。そこには、自由を勝ち取るドラマがあるからです。私は、この世から脱獄したいですね。

はい。というわけで、「ショーシャンクの空に」を観ました。ネタバレがあるなんて毎度書くこともないと思いますが、これを書くか書かないかで人生が分かれてしまう人がいるかも分かりません。念には念を入れてネタバレがあることを明記しておきましょう。

 

これは、良い映画でしたね。模範的な面白さというか、正統派ですよね。先日の、未来世紀ブラジルが飛び道具的な面白さだったこともあって、余計面白く感じました。普通にストーリーが進んでいき、表情豊かなキャラクターもいて、勧善懲悪も果たして、最後はハッピーエンド。これが傑作でなくて何なのかといったところです。見た後の満足感が半端じゃなかった…。まず、こういう作品をある程度見てから未来世紀ブラジルとかを見るべきですよね。順序を間違えてるような気がします。

 

とりあえず、中身の話を少しずつしていきましょう。無実の罪で刑務所にぶち込まれたアンドリューが脱獄するっていうストーリーなわけですが、脱獄シーンが思ったより短かったのが印象的です。最初にロックハンマーやポスターを仕入れてもらったときは脱獄するんだなって感じだったのに、刑務所内のイベントが多くて脱獄する気がないものだと思い込んでいました。いや~やられました。20年近く耐え続ける精神力は、ぜひ見習いたいですね。私もブログを20年続けられるかな?

いよいよクライマックスだってところで、どこらへんで切るのかドキドキしながら見てましたが、ちゃんと二人が再会したところで終わってほんとに良かった…。人によっては、バス? に乗ったところで切りそうな雰囲気ありましたからね。素直なハッピーエンドはやっぱりいいですね。心が晴れ渡りますよ。たまには、こういう映画も見ないとね。未来世紀ブラジル裏切りのサーカスミリオンダラー・ベイビーと、曇天のような空模様でしたから、梅雨明けと共にちょうど晴れた空を見たかったんです。ちなみに、次に見る映画はLEONです。また、曇ってくるかな。どうだろう。見てのお楽しみですね。

 

個人的に、脱獄はチーム戦というイメージが強いです。おおかた大脱走の影響でしょう。そういうのもあって、アンドリューが一人でひっそりと脱獄の準備を進めてて意外でした。ただ、道具を集めるってだけじゃなくて、自分の能力を活かして脱獄をしたり、刑務所内の立場を優位なものにするところがカッコよかった。名前覚えてないけど、主任の贈与税をアドバイスしてやるところの立ち回り凄いよね。賢いだけじゃなくて、胆力も備えてるところはまさに主人公って感じ。脱獄自体は一人でやったけど、周りに仲間ができて信頼もされるし、刑務所に入る前もめちゃくちゃ優秀だったことが伺えます。アンドリューに対して攻撃的な態度を取った人間が、それぞれ暴行を加えられたり捕まったりしてて非常に気分良く見れました。聖書の中をロックハンマーの形にくりぬいてたところ好き。

 

映画の中で好きなシーンはあれですね。フィガロの結婚をかけるシーン。刑務官も囚人たちと一緒に聞き惚れてしまってるのが面白い。所長が駆けつけても悠々としてるアンドリューかっこよかったなあ…。人の心からは奪えないものがあるっていい言葉ですね。もし、私が投獄されたときには、ipadとか調達してもらおうかな。刑務所でも音楽聴いてたいからね。

他に印象深いシーンといえば、脱獄後に雨を全身で浴びるとこかなあ。本作の代名詞ともいえるシーンだと思います。両手を広げて胸を張るポーズをすれば100人に1人は、ショーシャンクの空にじゃん! って言いますよ。ついにこれを見る時が来たのか…と勝手に感慨深くなっていました。ポスターとかが朝日のような色をしていたので、明け方に脱獄するもんだと思ってました。実際は、真夜中の土砂降り。ちょっと意外でした。

 

ナレーション兼レッド役のモーガン・フリーマンは、ほんとにいい役者さんですね。ミリオンダラー・ベイビーの時もそうでしたけど、あれほどナレーションがばっちりハマる人いるもんなんですね~。ただの調達屋に終わらず、レッドもアンドリューとの交流で変わっていくところが良かった。仮釈放に対する態度やブルックスとの対比によって、彼自身がアンドリュー以上に希望の象徴のように見えました。仮釈放の時にあんなぶしつけな態度をとっても許可してもらえるんですね。私が仮釈放される際には、ちょっと偉そうにしてみたいと思いました。とにかく、脱獄したら自由だ~! ってだけじゃなくて、ムショ暮らしが長すぎて外が怖いということも描かれてましたね。閉じた世界から急に外に放り出されても困まるだろうし、そういう悩みもあるんだなあって感じ。知見を得てしまいました。

仮釈放違反でちゃっかり罪を重ねていますが、あれだけ長く服役して新たな目標もできた人に刑務所へ戻れと言える人がどれだけいるでしょうか。本作やミリオンダラー・ベイビーを見ると、法にも射程範囲というか限度があるよなって思います。結局、人が作ったものだし万能ではないってことですね。倫理観は、法にも勝るような気がしてなりません。法で縛った方が良い場合がほとんどですけど。ここらへんは、学者さんに考えてもらいましょう。

 

本作は、主人公が脱獄してやったーで終わらず、随所にメッセージを残しています。最終的なメッセージとしては、どんな苦境でも希望を抱き続けることが大事といった感じですかね。刑務所を学校や会社に置き換えて考えてみるのもいいかもしれません。取り扱った舞台は、たまたま刑務所だったけれども、結構普遍的なテーマのような気がします。アンドリューのひたむきさ、粘り強さを見習って生きていこうと思いました。

 

らしい感想文で締めることができて満足です。最近、感想系の記事がやたら長くなりがちなので、そろそろここらへんで終わっておきたい。ほんとに良い映画だったので、もし見てない人がいたら今すぐ見た方がいいですよ。棺桶にDVDを入れてもらいたくなるくらいに良い映画でした。今後も、ブログをこつこつ続けようという思いが沸き上がったところで終わりましょうか。それでは、シワタネホでお会いしましょう。さようなら。

 

今日のご飯 味噌カツ丼(価格の割に異常な美味さだった)